2014/05/25 2:54

中国の経済学者・馬光遠氏「すでに不動産バブルの崩壊を食い止めることはできず、バブルが崩壊すればその代償を受け止めることは到底不可能だ」「致命的な点は、…政策主導によるものではなく、市場の自律的な反応であることだ」。北京政府は支えられるや否や。

《中国の不動産市場は「行き詰まり」?・・・識者「バブル崩壊を食い止められない」の見解=中国メディア》

 中国メディアの南方都市報は19日、経済学者である馬光遠氏の見解として、「中国の不動産市場が行き詰まっていることは事実だ」と論じる記事を掲載し、「中国は不動産バブルの崩壊を食い止められない」と伝えた。

 馬光遠氏は記事において、2013年9月には不動産バブルが崩壊する可能性についてすでに警鐘を鳴らしていたが、当時、不動産価格および人民元の価格が上昇することに慣れてしまった人びとに「一笑に付された」と主張した。

 一方で、中国不動産市場の「転換」は人びとの想像を超えるほど速かったとし、「中国政府の公式統計や不動産開発会社の資金ショートといった報道から分かるとおり、不動産市場が行き詰まっていることは事実だ」と主張。

 さらに、「致命的な点は、現在の不動産価格の下落は以前のような政策主導によるものではなく、市場の自律的な反応であることだ」と論じた。

 さらに記事は、中国国家統計局が18日に発表した中国全土70都市の4月における不動産価格のデータを引用し、前月比や前年比で見た不動産価格の上昇幅などが月を追うごとに縮小していることを紹介した。

 また、過去10年間に中国の不動産価格を上昇させてきた「通貨の過剰発行」、「著しい経済成長」、「住宅に対する巨大なニーズ」という3つの要素のうち、「通貨の過剰発行」と「著しい経済成長」はすでに不動産市場をけん引する力を失っていると主張。

 中国で不動産投資の国内総生産(GDP)に占める割合が15%以上に達し、地方政府が財政収入の70%以上を土地譲渡に依存している今、「すでに不動産バブルの崩壊を食い止めることはできず、バブルが崩壊すればその代償を受け止めることは到底不可能だ」と論じた。
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2014&d=0523&f=business_0523_002.shtml