潜水艦が他国の領海内を潜航した場合、無害通航権は成立せず、軍艦である潜水艦の場合、警告の後、機雷を投下され、結果として撃沈されても文句は言えません。中国は、我が国に対しその様な活動を続けています。以下、記事抜粋。
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《【離島防衛 自衛隊の新体制(上)】中国潜水艦の侵入防げ 探知の切り札は国産哨戒機》
4月、沖縄本島の西にある久米島の北方海域。船からワイヤでつるされた物体が海中に投下された。
「排他的経済水域内で同意のない調査活動は認められない」
海上保安庁の巡視船は再三、調査活動の中止を求めた。しかし、中国の海洋調査船「科学号」は不当な調査を続けた。調査期間は半月に及んだ。
自衛隊幹部は調査目的を「潜水艦の航行に備えたデータ収集だ」と語る。海底地形や潮流などのデータを集め、音の伝わり方を分析しておくことは潜水艦を進出させる上で不可欠だ。
20年ほど前から中国海洋調査船は先島諸島周辺で活動を始めた。その後何が起きたか。平成16年に宮古・石垣両島の間を中国潜水艦が潜ったまま領海侵入し、駆逐艦は先島周辺から太平洋へ抜けるようになった。
防衛省幹部は「海洋調査船が来れば潜水艦、駆逐艦の航行も時間の問題だ」と指摘する。それが沖縄本島周辺でも起きようとしていることを調査船の活動は暗示している。次に進出してくる潜水艦への備えは「南西防衛」の最重要課題だ。
◆米新鋭機と連携
《潜没航行する中国潜水艦が日本領海に侵入。海上自衛隊の哨戒機や護衛艦が退去や海面への浮上を要求しても応じない》
こうした事態は純然たる平時でも有事でもない「グレーゾーンの事態」と呼ばれる。事態を招かないためには、海底深く領海に忍び寄る潜水艦を早期に探知することが欠かせず、その切り札となるのが哨戒機だ。
海自は純国産ジェットの新鋭哨戒機P1を25年3月から厚木基地(神奈川県)に7機置き、那覇基地への配備も予定する。
P1の能力を現行のP3C哨戒機と比べると、飛行高度と速度は1・3倍、航続距離も1・2倍だ。レーダーの探知能力も向上し、日進月歩で静粛化を進めている中国潜水艦への対処能力を強化している。
P1は、米軍が昨年12月から嘉手納基地(沖縄県)に6機を配備した新鋭哨戒機P8との連携強化につながることも強みだ。自衛隊幹部は「海自のP1と米軍のP8は開発段階から技術や機器について日米で情報を共有しており、相互に協力しやすい能力を備えている」と明かす。
「日本国内のP8哨戒機が飛び立つ」。ヘーゲル米国防長官は4月、不測の事態にP8を積極投入する姿勢を強調した。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140504/plc14050414050005-n1.htm
(関連)
《無害通航を行わない外国船舶への対抗措置に関する国際法上の論点―軍艦を中心に―》
http://www.ndl.go.jp/jp/data/publication/refer/pdf/073204.pdf