《砂浜、最大85%消失…温室効果ガス放置の場合》
地球温暖化に関する、国立環境研究所や茨城大学など34の研究機関による予測結果です。温室効果ガスの削減対策を取らない場合、日本の平均気温は今世紀末に最大6・4度上昇。日本の砂浜は最大85%消失し、洪水や高潮による被害額は年間7400億円以上増えるとのことです。
以下、記事。
—
国立環境研究所や茨城大学など34の研究機関は17日、地球温暖化が日本の自然や暮らしに与える影響についての予測結果を発表した。
温室効果ガスの削減対策を取らない場合、日本の平均気温は今世紀末に最大6・4度上昇。日本の砂浜は最大85%消失し、洪水や高潮による被害額は年間7400億円以上増えると指摘した。
熱中症などによる死者数も2倍以上に増えるなど厳しい将来像を描いている。政府はこれを踏まえ、2015年夏までに温暖化の被害を軽減する対策を盛り込んだ「適応計画」を策定する。
環境省の委託を受けた共同研究(プロジェクトリーダー=三村信男・茨城大学教授)で、10年度から93人の研究者が参加してまとめた。同様の予測は08年と09年にも公表したが、今回は新たに都道府県ごとの影響も盛り込んだ。
温暖化の科学的根拠を評価する国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は昨年9月、「十分な対策を講じないと、今世紀末の世界の平均気温は最大4・8度上がる」とする予測結果を公表。研究チームは、このシナリオを基に影響を予測した。