《ロシア、ウクライナ南東部の侵攻計画ない=ラブロフ外相》
ロシアの外相が、ウクライナ南東部の親露地域に侵攻しない、と明言したことは重要です。クリミアの火種は残っていますが、戦禍がウクライナ南東部全域、あるいはウクライナ全土に及ぶ最悪の事態は当面回避されそうです。米欧の強硬姿勢が一定の功を奏したものと考えられます。
以下、記事。
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ロシアのラブロフ外相は14日、ロシアはウクライナ南部のクリミア自治共和国で16日に実施されるロシア編入の是非を問う住民投票の結果を尊重すると述べた。ただ、同国南東部に侵攻する計画はないと言明した。
ラブロフ外相はこの日、米国のケリー国務長官とロンドンで会談。数時間に及んだ会談の後、ロンドンのロシア大使公邸で記者会見した同外相は、ウクライナをめぐり西側との共通の認識は得られなかったと表明。ウクライナ問題の解決に向け、ロシアは国際機関の仲介は必要としていないとの立場を示した。
同外相は「クリミアで実施される住民投票で、ロシアはクリミアの人々の意思を尊重する」と表明。ただ、「ロシア連邦にはウクライナ南東部を侵攻する計画はない。そのようなことを計画することもできない」と述べた。
また、クリミアはロシアにとり、南大西洋のフォークランド(スペイン語名マルビナス)諸島が英国にとり意味するもの以上の存在との考えも示した。