2014/03/10 16:17

《怒る住民「ロシア軍いらない」 住民投票まで1週間、クリミア半島沿岸の街》

クリミアの人口の3分の1以上を占めるウクライナ人、タタール人、そして一部のロシア人も、ロシア編入に反対し、デモを行っています。

以下、記事抜粋。

 ウクライナ南部のクリミア自治共和国では、ロシア編入の是非を問う住民投票まで1週間となり、ロシア軍とみられる軍用トラック約60台がクリミア領内に入ったことも確認された。ロシアが影響力を強める中で迎える投票に、親ロシア派が多数の中心都市から少し離れた沿岸の街では、選挙後の行方に懸念を深める住民らの姿があった。

 「プーチン(ロシア大統領)、ウソをつくな」。8日、クリミアの中心都市シンフェロポリから、ウクライナ軍海兵隊部隊の駐屯地があるフェオドシヤへ向かうバスに乗った。道路沿いにはこんなプラカードやウクライナ国旗を掲げた女性や若者によるデモの列が続いていた。

 ナンバープレートを外した軍用トラックの車列が通ると、バスの中からも「インチキだらけの住民投票には行かない」などと声があがった。

 ウクライナ人女性のリュドミラさん(55)は、「ウクライナ人もロシア人もタタール系もみんな平和に楽しく暮らしていた。ロシアが私たちを保護するなどとして軍を送り、すべてが変わった。ロシアの保護などいらない」と語った。

 「正直、何を信じたらいいかわからない」。こう話すのは、ロシア系女性のマイラさん(31)。

 先日、シンフェロポリで住民投票に反対するデモに参加した。投票推進派側の若者のグループの中に同級生だった男性を見つけ、声をかけると、「なぜこんなやつらと一緒にいるんだ。金で買われたのか」と非難されたという。

 「このままでは、本当に民族が違うというだけで暴力に訴える人が出てきかねない」と顔を曇らせた。

 タタール系というバス運転手のエダムさん(43)は「住民投票は、ロシア軍の力を頼む親ロシア派によるクーデターだ。欧米はロシアの侵略をそのままにしておく気なのか」と反対に記者(内藤)に尋ねてきた。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140309/erp14030921150005-n1.htm