平成21(2009)年10月21日
厚生委員会
〇吉田委員
質問の最後に、荷物の荷さばき対策についてお伺いをいたします。
平成十八年六月の改正道路交通法の施行により、違法駐車の取り締まりが強化されたことに対応して、都では、荷さばき車両の駐車施設の確保対策に取り組んでこられました。さらに、本年四月から違法駐車の取り締まりが強化され、運送業者は駐車可能な場所を長時間探し回ったり、やむなく二名の乗車にするなど、対応にますます苦慮している、こういう実態がございます。
そこで、まず荷さばき車両問題に対する都の認識をお伺いします。
〇座間都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務
荷さばき対策についてでございますが、運送業務などの貨物輸送は、都民生活や経済活動を支える物流の重要な役割を担っております。一方、路上で行われる荷さばきは、交通渋滞の原因になるばかりでなく、歩行者の安全を阻害する一因となっておりまして、その対策 を講じることが喫緊の課題と考えております。
本年四月より、違法駐車の民間取り締まりが二十三区から都内全域に拡大実施されておりますけれども、根本的な解決を図るためには、交通管理者による規制 とともに、荷さばき可能駐車場の拡大をあわせて進めるなど、実効性のある対策とすることが必要であると考えております。
〇吉田委員
まさしくご答弁いただいた認識のとおりだと思います。
この平成十九年三月の都市整備委員会の質疑では、都として民間のコインパーキングに荷さばき車両を受け入れてもらうよう働きかける、この荷さばき可能コインパーキングについて、平成十八年度末で約二百五十カ所との報告をいただいたわけであります。その後も引き続きご努力をいただいているものと思っているわけですが、現在の整備状況についてお伺いします。
〇座間都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務
都では、渋滞解消を目的とするハイパースムーズ作戦の一環といたしまして、路外への荷さばき車両の誘導のために、コインパーキングでの荷さばき車両の受け入れを進めております。平成二十一年九月末現在で、駐車場として約八百三十カ所、駐車枠では約七千四百台分にまで拡大しております。引き続き駐車場事業者等への働きかけを行いまして、荷さばき可能駐車場の設置拡大に努めてまいります。
〇吉田委員
着実にお取り組みを進めていただいているということがわかりました。
他方、昨年六月に、荷さばき対策を初めとする地域物流の課題に対して、商店街や運送事業者などの連携した取り組みを支援する制度を策定されたと伺っております。この制度のその後の運用状況についてお伺いをします。
〇座間都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務
都が昨年六月に策定いたしました東京における地区物流効率化認定制度は、荷さばきなどによって生じる地区 の物流の課題を解決するために、商店街や運送事業者、地元自治体等が連携して行う取り組みを支援する制度でございます。本制度の策定以来、区市町村の都市計画担当者、商工部門担当者及び運送事業者向けの説明会を実施し、制度の周知を図っております。
現在、この説明会でのアンケートや、運送事業者からの情報提供によりまして、物流効率化の必要な地区の抽出を行い、商店街や運送事業者、地元自治体等から成る協議会の設立に向け、詳細なヒアリング等を行っております。
また、既に協議会が設立されております三地区におきまして、地区独自の交通ルールの作成に向けた交通管理者との調整など、物流効率化計画の作成に対する 支援を行っているところでございます。
〇吉田委員
多くの関係者の協力をいただいて調整して、新しい制度に皆さん協力していただく、大変なご苦労だったと思いますけれども、引き続きぜひお進めをいただきたいとお願いをいたします。
そして、平成十九年三月の都市整備委員会の質疑では、また、都の公共施設に併設された駐車場や、都有地などの荷さばき可能駐車場としての利用の可能性について検討していくと、こういうご答弁もいただいているわけであります。この点についてのその後の取り組み状況についてもお伺いをします。
〇座間都市基盤部長外かく環状道路担当部長兼務
公共施設の駐車場につきましては、都資産の有効活用の観点から、民間事業者によるコインパーキング化を進めておりまして、現在、複数の都の事業所において実施されております。これらの施設におきましては、本来の当該施設利用者を優先すること、駐車可能台数に 余裕がないこと、開庁時間と荷さばき時間帯が重複することなど、現状では荷さばきへの活用に課題が残っております。このため、当該公共施設駐車場の利用状況を調査した上で、荷さばき利用への活用の可能性について、施設管理者と調整を図ってまいります。
また、民間に駐車場として貸し付けている都の未利用地につきましては、契約更新時に貸付条件を変更することによりまして、荷さばき可能駐車場として義務づけることが可能でございます。今後、駐車場の立地条件や利用実態等を勘案し、荷さばきが可能となる駐車場を選別し、都有地の管理者、駐車場事業者等と調整を図りながら、荷さばき可能駐車場の拡大に努めてまいります。
〇吉田委員
コインパーキング化している公共施設の駐車場や、民間に駐車場として貸し付けを行っている都有地については、これをそのままぱっと荷さばき可能駐車場にできていなかったという、この理由、事情というのはよくわかりました。
このほかにも多くの公共施設、都有地があります。これらについて、特に駅前や商店街近傍など、荷さばきスペースの確保が困難で、皆様お困りになっている箇所については、公共施設、都有地の荷さばき可能駐車場への活用が本当に有効な施策であろうと思います。この点について、なお一層のご尽力をいただくとと もに、先ほどご説明のあった地区物流効率化を支援する制度のさらなる活用など、総合的に荷さばき問題の解決に引き続き本当に精力的に取り組んでいただきますことをご要望申し上げます。
本日は、私が都市整備委員会にいたころにいろいろとご質疑を申し上げたことなどを中心に、各決ですので、二十年度の取り組みについてお聞きをしてまいりました。そのほかにもいろいろとお聞きしたいことがございますが、また引き続き、この都市整備局のダイナミックな、あるいは細かな一つ一つの改善事業、さまざまなお取り組み、しっかりと二十年度と同様、次の年度も頑張ってくださいますようにお願い申し上げて、私の質問を終わります。