平成21(2009)年10月14日
各会計決算特別委員会
〇吉田委員
次に、中小企業振興公社の総合相談窓口というものを切り口にご質問をしてまいりたいと思います。
冒頭にも触れましたけれども、昨年秋以降の世界同時不況の中で雇用情勢が深刻だと。このような中、既存の企業を対象とした支援策ももちろん重要でありますけれども、一つ新しい雇用の場をつくっていく。そのために、ベンチャー企業など成長性のある新規企業の創業、そしてそれへの支援が欠かせないと思います。都としても、みずから事業を起こそうというやる気のある方々に対して、さまざまなそういう支援を行っているわけでありますが、これから事業を起こそうとする人にとっては、何から始めたらよいのかわかりにくい面があるということも事実であります。また、多岐にわたる支援策を、そういう方々が効率的に活用できるようなサポートをすることもまた求められております。
こうした観点で、東京都では中小企業振興公社に総合相談窓口を設けて、既存の企業の経営相談のみならず、起業、創業も含めてワンストップで相談を受け付けているとのことでありますが、これが十分に知られているのか、そして二十年度の実績についてお伺いをいたします。
〇山手商工部長
経済の高度化、複雑化に伴いまして、中小企業が抱える経営課題は、経済、金融、法律、IT、税務会計など多岐にわたってございます。都では、このようなニーズに一元的に対応するため、中小企業振興公社にワンストップの総合相談窓口を設けまして、中小企業診断士や税理士など各分野の専門家が無料でアドバイスを実施してございます。
本相談窓口につきましては、平成十二年度から開設しておりまして、既に都内中小企業に広く定着してございます。平成二十年度の相談件数は全体で一万六千六百九十七件と、十九年度の一万五千七百八十件と比較しまして、約九百件以上増加してございます。また本年度についても、九月末までに前年度を上回る約八千五百件の相談を受けております。
起業、創業相談につきましては、資金調達やビジネスプランの作成等についてのアドバイスを実施しておりまして、また、必要に応じ、助成金、セミナー、インキュベーション施設の紹介を行うなど、各種施策の紹介窓口としての機能も担ってございます。
〇吉田委員
ありがとうございます。
これ十分に周知をされるというか、そして相談の件数も年々ふえているということがよくわかりました。困難な経済情勢の中、創業しようという方々の芽をつぶさずに大きく育てていけるように、しっかりときめ細かな支援をしていただきたいと思います。