平成21(2009)年3月18日
環境・建設委員会
〇吉田委員
二つ目に、CO2の削減対策の中での運輸部門における削減策でございます。
二酸化炭素削減に関して、運輸部門における抑制は大変重要でございまして、今回も条例案が出ておりますけれども、一定規模以上の事業者に低燃費、低公害車の導入義務づけ、こういうことも行われるわけでございますが、マイカーも含めた普通の多くのドライバーの方の日々の取り組みというのがまた、地球環境問題の取り組みには大変必要でございます。なかなか決定打というものはないわけでございますけれども、今回、エコドライブということについて取り上げさせていただきます。
エコドライブというのは、平成十五年に国において、警察庁、国土交通省などの関係省庁で構成するエコドライブ普及連絡会におきましてリーフレットを配布するなど、エコドライブという運転方法の普及促進に努めて、国民一人一人のレベルで簡単に取り組むことができる地球温暖化防止の重要な対策として期待をされているわけでございます。
これは、地球環境に配慮した運転方法であるとともに、個人にとっても燃費がよいという運転方法としても注目できるわけでございますが、温暖化対策におけるエコドライブの意義や効果、そしてこれまでの取り組みについてお伺いをいたします。
〇市川自動車公害対策部長
エコドライブは、急発進、急減速を行わないなどによりまして、それを多くの都民が実践することでCO2削減などの地球温暖化対策に大きな効果が期待できるとともに、燃費向上や安全運転にもつながるものと考えてございます。
これまで、エコドライブをわかりやすく都民等に幅広く周知するため、都といたしましてもリーフレットを作成するとともに、映像媒体なども警視庁や区市等の自治体に配布するほか、運転免許の更新時等に使用する講習のテキストにもエコドライブの掲載を関係機関に働きかけるなど、さまざまな機会をとらえてエコドライブの普及に取り組んできたところでございます。
また、今年度から新たに、都内の自動車教習所と連携いたしまして、都が養成しましたエコドライブインストラクターを活用しまして、荒川区や郵便事業株式会社などと連携して、区民や事業者を対象としてエコドライブ教習会を実施してまいりました。
エコドライブの燃費改善効果としましては、これはCO2の削減効果にも同様のものと考えてございますが、一般的に一〇%程度といわれてございますが、荒川区の講習会の実施には平均約二〇%の燃費改善効果が見られておりました。また、今後、教習会の実技講習によりまして、エコドライブによる燃費の改善効果を都民の皆さんが体感することによりまして、さらなるエコドライブの実践の動機づけになると考えてございます。
〇吉田委員
エコドライブの燃費改善効果は一般的に一〇%と目されているけれども、実際に教習会がやってみたら平均二〇%の改善効果がある場合もあったということで、これは私にとっても予想以上のというか、五分の一の改善ということで大きな削減効果でございます。京都議定書で六%をひいひいとやっているときに、二〇%というのはすばらしいことでございまして、こういう取り組み、これは実際にやってみるとさらに、本当に減るんだと体感していただけるというのは本当に大事なことだなと。そういう実際の体験を通じてさらにエコドライブの普及に努めていくということが大事だと思います。
今回、エコドライブ推進の努力義務を条例化するという機会をとらえて、今後、エコドライブの普及に向けてどういうふうに取り組んでいただくのか、お伺いいたします。
〇市川自動車公害対策部長
今回、エコドライブによるCO2削減に向けまして、エコドライブ推進の努力義務の条例化を図ったところですが、こちらにより、すべての自動車の運転手や自動車を使用する事業者の皆様にエコドライブを推進する責務を明確にし、自主的な取り組みをさらに促進してまいります。
これまでのエコドライブ教習会の成果を生かしまして、自動車教習所が自主的にエコドライブの教習会を行う仕組みづくりに向けまして、教習所が教習会の中で使います指導マニュアルの作成、配布などによりまして働きかけを行ってまいります。
また、今年度の荒川区等の取り組みをさらに広げまして、他の区市等や財団法人省エネルギーセンターなどとも連携を強化いたしまして、教習会の実施日を拡大し、普及拡大を図ってまいります。
〇吉田委員
ありがとうございます。自動車の教習所などで普通にこの教習が受けられるといいなと思います。私も、あるいはうちのスタッフもぜひ教習を受けさせていただきたいと思っております。