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環境・建設委員会(舎人公園へのバスケットボールコート新設に関する陳情について)

平成24(2012)年9月13日

環境・建設委員会

〇吉田委員 よろしくお願いいたします。
 今回の舎人公園にバスケットボールコートを新設してほしいという陳情でございますけれども、スポーツ施設は、都立公園のみにおいて整備するものではなくて、さまざまな専門の体育館とか、あるいは区市町村もいろいろスポーツ施設というのは整備しているわけですが、そもそも都立公園内の運動施設が東京都全体に占める割合というのはどれぐらいのウエートなのかお伺いいたします。

〇町田公園緑地部長 都内における学校教育施設以外の公立スポーツ施設のうち、建設局所管の都立公園内の施設の割合を算出いたしますと、陸上競技場では四十一面のうち十二面で約二九%、テニスコートでは千四十四面のうち百七十一面で約一六%、野球場では五百九十一面のうち六十六面で約一一%となっております。

〇吉田委員 わかりました。都立公園における運動施設というのは、東京都全体で、陸上競技場だと三割ぐらい、テニスコートだと一割半、野球場では一割ぐらいと。そのほかは、区市町村で整備したり、あるいは民間で整備したりという状況。しかし、重要な供給源であるということが確認できました。
 それでは、都立公園においてどのように運動施設を設置していく、どういう物差しでこれを決めていくのか、考え方について次にお伺いします。

〇町田公園緑地部長 都市公園は、自然環境の保全機能のほか、防災機能、景観形成機能、レクリエーション機能など多くの機能を有しており、さまざまな世代の都民が利用する都立公園におきましては、公園の立地特性等に応じて、これらの機能を適切に発揮させるよう施設計画を行う必要があります。
 これらの中で運動施設は、広く都民の多様なレクリエーション活動や健康増進を支える場としての役割を果たしており、子どもから大人まで気軽に利用できる施設として計画しております。
 これまで、公園管理者である都は、陸上競技、テニス、野球などの屋外スポーツのグラウンド等を設置してきており、屋内スポーツに供される体育館等につきましては、設置許可を受けて区市等が設置してきております。

〇吉田委員 考え方はわかりました。
 そういう中で、いろいろと陸上競技、テニス、野球などの屋外スポーツのグラウンドを設置しているということですが、本件の陳情にありますバスケットボールコートの設置数というか、供給の状況は、テニスコートや野球場、あるいはサッカー場とか、そういうものに比べて充足しているのかどうか、お伺いをしたいと思います。

〇町田公園緑地部長 足立区内には、バスケットボールの利用可能な体育館が十カ所ございます。
 しかしながら、テニスや野球などのスポーツ種目別の潜在的なものも含めた需要者数の把握ができないため、施設の充足について比較することは困難な状況となっております。

〇吉田委員 今はバスケットボールというのは、正式には床でコート、木かな、床がきちんとしているところでやらなきゃいけないということで、近年は体育館などの屋内競技として供給すると。東京都としては余り、屋外でバスケットコートというのは、みずから整備しないと。それは、ある一定の説明力があることだと思いますが、テニスや野球など種目別の潜在的なものも含めた需要者数の把握ができないというのは、おやっと思うわけであります。
 一般論でいえば、運動施設、スポーツや武道の施設というのは、どれぐらいの人がその競技をやるか、それに応じて供給していくというのが普通の考えなんじゃないかなと。競技人口に対しての割合で計画していくというのが合理的な考えなのではないかと思いますが、所見をお伺いします。

〇町田公園緑地部長 都立公園における運動施設は、気軽にスポーツを楽しめる身近な施設であることを基本としております。
 また、種目別の競技人口の把握が困難なことから、競技人口に対する割合では運動施設を計画してございません。

〇吉田委員 現状、そうだということはわかりました。
 これはスポーツ振興局さんの方にも問い合わせているんですけれども、種目別の競技人口というのはどれぐらいなんですかとお聞きをしているのですが、まだお返事が来ないまま、きょうに至っているんですね。なかなか競技人口を把握するというのは、なるほど、現状は難しいのかということを私も今回思ったわけですけれども、そういう状況の中で、東京都は営々と運動施設を設置してきているわけで、では、どういう考え方に基づいて、例えばゴルフ場じゃなくてサッカー場、サッカー場じゃなくて野球場と決めているのか、その決定のあり方についてお伺いします。

〇町田公園緑地部長 運動施設の検討に当たりましては、自然環境や景観の保全などに配慮するとともに、計画公園周辺の運動施設の設置状況を調査し、あわせて、地元自治体の要望や意見等を聞きながら、設置する施設の種類や規模を決定しております。
 運動施設を含めた公園全体の整備計画につきましては、公園審議会に諮問し、答申を得て決定しており、中間のまとめ段階でパブリックコメントを実施し、広く都民の意見を聴取しております。

〇吉田委員 今そういう決め方をしておられると。私も、この陳情が上がってから、当然、御局とも、また他の局ともいろんなことをお聞きしながらいろいろと考えているんですけれども、やはり、都民の税金を使って、都民の利用に供する施設をどんな種目のものを整備していくのかということを決める上で、どれぐらいの利用が見込めるのかというのは大変大事であります。
 これまでの考え方では、例えば篠崎公園のときなんかでは、運動施設の規模などの検討の充足度というところで、東京都全体、二十三区、江戸川区の三区分で、各施設の合計面積割る総人口により一人当たりの施設面積を算出、比較し、充足度を把握する。あるいは、上板橋公園の場合も、東京都全体、そして二十三区、次に練馬区と板橋区、この三区分で、同じく各施設の合計面積割る総人口により云々と、こういうふうにやっておられて、つまり、当該種目、野球場なら野球場が、都内全体の平均に比べて、ここの地域では多いか少ないか、こういうことを基準に考えていらっしゃる。多ければ別の施設にしましょう、少なければ野球場にしましょうと。
 しかし、そもそも、野球場とサッカー場、あるいはバスケットコートと、どの需要が、都内で今、需要に対して供給が足りないのかとか、そういうことがなかなか数量では把握しにくい。これを、今、地元自治体の要望とか、そういうような意見を聞きながら決定してきているわけであります。
 この都立公園を計画した段階、整備計画をつくる段階で公園審議会に諮問をして、それで、ある一定の説明をするわけですが、例えばパブリックコメントを実施して広く都民の意見も聴取するということを今はやっていらっしゃるわけですが、例えばこの舎人公園の場合は、かなり古い公園でありまして、これは昭和四十八年三月の基本計画の策定でありました。このときの調査内容は、敷地条件、立地条件、都内、区内の公共の運動施設の設置状況。昭和四十八年の段階ですね、パブコメはまだやらない、そういう制度がない時期にやったことであるわけであります。
 過去の計画あるいは現在の計画も含めて、なかなか−−もちろん、いろいろな情報を収集しながら検討、判断していただいているのはわかります。しかし、いま一つ、例えば今の考え方ですと、都内にアイススケートリンクというのは今一つもないわけです。そこで、今、フィギュアスケートというのは、日本の本当にすばらしい世界に誇る種目になっていて、メダリストも輩出していると。しかし、東京の競技者も、名古屋に行って一生懸命練習しているわけですね。これ、都内の平均に対して当該地区での過不足というと、もともと一個もないから、一個もなくても別に平均ですということになって、そういう判断基準で、未来永劫アイススケートリンクというのはできないわけですね。
 いろいろなことを考えますと、都立公園だけでそういう施設を整備するわけではありません。ですから、他局ともよく相談していただきながら−−そして、もう一つ問題がございました。各都立公園の、例えば運動施設を整備する、その他のことを考える上で、民間に委託調査をされます。民間に委託調査をされた調査会社の調査項目ですね、例えば半径八キロ以内にプールはあるし、何もあるし、だけれども何々はない、こういう調査が、それぞれ別の業者が別の都立公園について調査されて、その項目が標準化されていないということを私はお聞きしております。
 ですから、単純にそれぞれ民間で委託調査した結果を突き合わせて、都内全体の状況がどんどんわかっていくという状況ではないんだと。単純に数量的に比較ができるような調査内容になっていないということでありますので、そういうことも私は改善の余地があるんだと思います。
 本件について、だから、バスケットボールコートが足りる、足りないとかいう、なかなか判断がしづらい。しかし、屋内でやるべき正式種目としては、そうだと。しかし、最近ストリートバスケットが盛んだとか、でも、どれぐらいの競技人口でニーズがあるのか、それもちょっとよくわからない。
 こういう状況で判断に苦しむわけでありますが、今後、都立公園における運動施設の整備ということを考える上で、今、私が申し上げたような点もちょっと酌んでいただいて、より具体的かつ詳細な調査を行い、あるいは少しでも競技別の人口が把握できるような努力を都全体で、その中心はもちろん御局じゃないと思うんですが、しながら、それでも都民の税金を使って委託調査を御局でもかけているわけですから、そのデータの蓄積や有効利用ということがもっとしやすいような、例えば調査項目にするとか、さまざまな改善というか、検討をすべきだと考えますけれども、所見をお伺いします。

〇町田公園緑地部長 地域性も考慮したスポーツ種目別の潜在的な量も含めた需要者数の把握や、これに基づく施設の需要量の算出、また、官民の役割分担も含めた管理者別のスポーツ施設の必要整備量の算定などについて、関係部局とも相談しながら研究してまいります。

〇吉田委員 やや、一歩前進ですね。前向きな答弁をいただきましたので、ぜひ今後、皆さんが本当に、数値で、ああ、なるほど、この競技の施設が足りないんだと理解しながら、コンセンサスを得ながら、都民みんなが納得できるような進め方ができるようになると思いますので、期待をしたいと思います。
 質疑を終わります。

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