環境・建設委員会 (島嶼の海岸保全事業について)
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平成21(2009)年3月17日
環境・建設委員会
〇吉田委員 よろしくお願いします。 私からは、まず、平成二十一年度一般会計の予算についてご質問申し上げます。 これまで委員会で、さまざまな場で私からもいろいろご要望申し上げている内容を含めて、建設局関係ですね、道路、公園、河川など幅広い事業においてきめ細かな配慮をしていただいて、感謝申し上げる次第でございます。 道路の新フラット化とか、あるいは河川の親水公園の整備とか、あるいは自転車通行空間の整備とかさまざまなこと、あるいは地元からの要望についてもいろいろな場でお伝え申し上げ、この予算にも細かく配慮していただいているということで、大変に感謝申し上げるところでございます。
その中で、本日は、ひとつ海岸保全事業についてお伺いいたしたいと思います。 この事業につきましては、この委員会でちょうど一年前、昨年の三月十八日に質問をいたしたんですが、海岸保全事業は離島を有する自治体におきましては、単に国土を保全するのみならず、領海、排他的経済水域の基点となる島々を保全することによって、領海、排他的経済水域を保全するという国の安全保障上あるいは資源確保上、一自治体のみならず日本という国全体にとって、最も重要で基本的な意味を持つ最重要な施策の一つであると考えております。 特に、沖ノ鳥島を初め伊豆、小笠原諸島など都の島しょを基点とする排他的経済水域は、我が国排他的経済水域全体の約四五%という大変大きなシェアを占めておりまして、これら島しょの管理の責務を負う東京都は、特にこの点に重い認識を常に持っていただかなければいけないと考えております。 こうした観点から、昨年はこの海岸保全事業を行い一般公共海岸を管理している建設局に対し質問させていただいたわけですが、一年たった本日、改めて、現在東京都が管理している伊豆諸島や小笠原諸島について、一般公共海岸の調査を進めていらっしゃる、この進捗状況についてお伺いいたします。
〇廣木河川部長 伊豆諸島、小笠原諸島の海岸保全区域以外の一般公共海岸につきましては、二十一の島々を対象に、現在、現地の踏査、航空測量による地形や土地利用状況などの調査を順次行っております。 平成十六年度から、伊豆諸島の大島より調査を開始し、これまで三宅島や八丈島など八島の調査が完了いたしました。
〇吉田委員 ありがとうございます。 調査は、順次行われているということでございますけれども、この中には、前回ご答弁をいただいたように、面積〇・一平方キロメートル以下の絶海の孤島として脆弱な島が四島挙げられるわけでございます。このうち沖ノ鳥島については、国の直轄事業として消波ブロックの設置やコンクリート充てんなどの海岸保全事業を行い、排他的経済水域を有する我が国の島としてしっかりと保全するとともに、さまざまな施策を講じております。 しかし、この沖ノ鳥島以外の絶海の無人島となっているベヨネース列岩や須美寿島、孀婦岩につきましては、現在、強い波浪や風雨あるいは付近の海底火山活動や地震などによって、いつ何どき侵食が進み、あるいは崩壊して水面下に没してしまう、国土として失われてしまうおそれがあるんではないかと懸念されるわけでございますが、実はまだ各島とも現在の状況、海岸あるいは島がもろくなっているのか、大丈夫なのか、急ぎ対策が必要であるのか、そうでないのか、現在の状況がわからないという状況であるわけでございます。 領土、領海、排他的経済水域を保全するという観点から、わずかな面積で無人島でもあるわけでございますけれども、この三つの島の調査を、ただいまおっしゃっていただいた一般公共海岸の調査として、これは一刻も早く行う必要があると考えるわけでございますが、この予定についてお伺いいたします。
〇廣木河川部長 一般公共海岸の調査につきましては、限られた財源の中ではありますが、平成二十五年度完了を目標に順次進めてまいります。 八丈島と小笠原諸島の間にある、お話のベヨネース列岩、須美寿島、孀婦岩の三島に鳥島も含めた四島につきまして関係機関との調整を行い、二十一年度に調査を行う予定であります。
〇吉田委員 大変ありがとうございます。 無人島ということで、従来は後回しにされがちであったと思いますけれども、このたび二十一年度に調査を予定していただいていると。 国としても、今度は無人島の活性化などについて力を入れていくと、麻生内閣でですね、こういう方針も出されているところで、東京都もぜひこのように進めていただくということで、すばらしいご答弁をいただきましたことを感謝申し上げます。 一般会計につきましては以上でございます。
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