環境・建設委員会 (河川激甚災害対策特別緊急事業、親水空間、山手通りの整備、自転車走行空間の整備、歩道のセミフラット化、西武新宿線の連続立体交差事業について)
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平成20(2008)年10月30日
環境・建設委員会
〇吉田委員 よろしくお願いいたします。 ただいま高橋理事から濃密なご質問がございまして、大変勉強させていただきました。 そしてまた、局長から気迫のこもった決意をお聞きして、頼もしく思った次第であります。
__ 私からまず、私、中野区の選出でございますが、河川の整備についてご質問を始めさせていただきます。 近年、局地的な豪雨による水害、先ほどもご質疑がございましたが、全国で頻発しておりまして、この東京でも、本年八月末の豪雨で、多摩地域において河川からの溢水による浸水被害や土砂災害に見舞われたことは、記憶に新しいところであります。 私の地元であります中野区におきましても、平成十七年九月の豪雨におきまして、大きな被害、床下、床上の浸水をこうむりました。都は、この水害を受けて、妙正寺川及び善福寺川で河川激特事業を推進しておりまして、地域住民の皆さんは一日も早い事業の完了を待っております。 そこでまず、この激特事業の現在の進捗状況と今後の予定についてお伺いをいたします。
〇廣木河川部長 妙正寺川におきましては、環状七号線より下流の約三・九キロメートルのうち、最も大きな被害が発生した最下流部の約三百メートル及び環状七号線地下調節池の妙正寺川取水施設の整備が完了しております。既に効果を発揮しております。 残る三・六キロメートルの全区間では、護岸整備や橋梁のかけかえを進めており、河床掘削などを行っております。 また、善福寺川におきましても、環状七号線より上流の約二キロメートルの全区間で工事に着手しており、このうち、和田堀第六調節池の貯留能力の増強工事が完了し、現在、護岸整備や橋梁のかけかえを行っております。 両河川とも、地元の理解と協力を得て工事は順調に進んでおりまして、予定どおり平成二十一年度に完了させます。
〇吉田委員 ありがとうございます。予定どおり粛々と進められているということで、安心しておりますが、本当に激特事業を予定どおりしっかりと完了していただきたいと、改めてお願いを申し上げます。
__ そして一方、河川は、治水上の役割だけではなく、地域住民に潤いや安らぎを与える貴重な場所でもございます。水辺の生き物や、あるいは風にそよぐ樹木など、自然を感じながら川沿いを散策したり、緑豊かな空間で一休みができるような、東京都民にとって本当に安心して潤いを感じられる川であってほしい、こういう整備を望む都民の声というのは大変大きなものだと思います。東京都も、建設局を初め、全局を挙げて取り組んでいらっしゃると思うんです。 私は、こういう親水空間の整備のために、河川の改修という機会もとらまえて、親水空間の整備に力を入れていく、こういうことが重要だと考えております。そこで、河川における親水空間の整備についての基本的な考え方、そして、平成十九年度にどういうことをやったのか、整備の事例、それから、これからも頑張るぞというような決意というか、おっしゃっていただければなと思います。
〇廣木河川部長 河川の整備におきましては、昭和六十年から隅田川でスーパー堤防の整備を推進するなど、これまでも、治水機能を確保しつつ、地域の特性や周辺状況に応じて、にぎわいのある、緑豊かな水辺空間を創出してまいりました。 平成十九年度の整備事例でありますが、隅田川におきましては、都立尾久の原公園と一体となって、緑の空間を生み出すスーパー堤防の整備が完了しました。多摩地域の落合川では、水際に近づける緩い傾斜の護岸を整備するとともに、カワセミブロックを設置した結果、カワセミの営巣が確認されました。また、神田川などの中小河川におきましては、護岸の整備に合わせまして、管理用通路の緑化を図ってまいりました。 今後とも、人々に親しまれる水辺空間の整備に努めてまいります。
〇吉田委員 ありがとうございます。東京もさまざまな顔を持つ土地でございますので、それぞれ川の手、山の手、多摩と、さまざまな河川の状況に応じて一生懸命にやっていただいている、この状況をまた確認をいたしました。 特に、中野も含めて山の手は、かみそり護岸というか、三面張りというか、非常にそっけない中小の川というか、こういうところが続いておりますので、特に神田川とか妙正寺川、こういうところは、なかなか土地も少なくて、いじりにくいところでもございますけれども、こういうところでもぜひ特段のご配慮をいただいて、親水空間をぜひつくっていっていただきたい、このように改めてお願いを申し上げます。
__ 次に、山手通りの整備についてご質問を申し上げます。 環状六号線山手通りでは、まず地下鉄大江戸線が開通いたしまして、また昨年十二月、首都高速新宿線の工事が完了して、開通をいたしまして、いよいよ地上の道路の整備ということになってまいっております。 地元の人々は、これまで本当に長年、工事に協力してまいりまして、そして工事期間が延長したりして、やっとできるかなと思ったら延長だとがっかりしたり、いろいろしてまいりました。ようやく山手通りの工事が始まったことで、本当に、そろそろ完成だ、いつ完成だろう、どういうふうになるだろうと待ち望んでおります。 そこで、中野区内の環状六号線山手通りについて、現在の進捗状況と今後の整備のスケジュールについてお伺いをいたします。
〇山口道路建設部長三環状道路整備推進担当部長兼務 中野区内の山手通りは、中野区弥生町一丁目から東中野四丁目の早稲田通り交差点までの約二・三キロメーターでございます。首都高速中央環状新宿線の建設に伴いまして、二十二メーターあった幅員を四十メーターに拡幅しております。 早稲田通りとの交差点から南側約二百メーターにつきましては、平成十七年度に街路整備が完了しておりまして、残る二・一キロメーターの区間で、現在、埋設企業者工事や電線共同溝設置工事などを行っております。 引き続き、平成二十二年度の完成を目指し、着実に整備を進めてまいります。
〇吉田委員 平成二十二年度の完成ということで、首を長くして待っておりますので、着実にお願いをいたします。 この整備に当たりましては、交通の円滑化を図るとともに、歩行者や沿道環境にも十分に配慮した、質の高い道路空間の創出に取り組んでいらっしゃるということでありますので、今後とも引き続き頑張っていただきたいんですが、これの特徴をわかりやすくご説明いただきたいと思います。
〇山口道路建設部長三環状道路整備推進担当部長兼務 ご指摘のとおり、山手通りの整備に当たりましては、交通の円滑化を図るとともに、歩行者や沿道環境にも十分配慮した、質の高い道路空間の創出に取り組んでいるところでございます。 このため、歩行者の安全を確保する広幅員の歩道や、自転車通行帯、都市景観に配慮した緑豊かな植樹帯の設置や、電線類の地中化などを行っているところであります。 さらに、交通の円滑化を図るために、車道に停車帯や大型車の荷おろしスペースを設置するなど、安全で快適な道路空間の整備を進めてまいります。
〇吉田委員 ありがとうございます。非常に具体的に、こういうふうになるんだなと、目に見えるようなご説明でありまして、ありがとうございます。
__ これに関連して、安全で快適な自転車走行空間の整備ということに、少し視点を変えてお伺いをしたいと思います。 昨年の事務事業でもご質問を申し上げたんですけれども、また昨年十二月の一般質問でも申し上げたんですが、環境に優しい交通手段である自転車の利用促進、こういう観点から、自転車走行空間の整備、大変重要であると思います。自転車の利用を促進するためには、歩行者と自転車、自動車、これらが安全、快適に走行できるように道路を整備していく必要がある、こういうふうに考えております。 昨年度、自転車走行空間の整備の実績についてお伺いしたんですが、その後の整備の進捗状況についてお伺いをいたします。
〇米田道路保全担当部長 自転車は、近距離の移動にすぐれるとともに、環境への負荷の少ない、都市内の有効な交通手段の一つであり、歩行者と自転車、自動車、これらが安全で快適に通行できる空間の整備は重要であると考えております。 自転車走行空間につきましては、平成十八年度までに、多摩湖自転車道などの自転車道で四十四・四キロメートル、既存の広い歩道でのカラー舗装による視覚的分離により外堀通りなどで十八・三キロメートルを整備いたしました。 平成十九年度は、既存道路におきまして、浅草通りや旧玉川水道道路などで五・二キロメートルを整備いたしました。 また、新設道路では、調布保谷線において一・七キロメートルを整備しております。
〇吉田委員 ありがとうございます。大変難しい中で一生懸命取り組んでいただいているなと、様子を伺っております。 しかし、既存の広い歩道における自転車走行空間の整備というのは、まだまだおくれているというか、進めなければいけないと思います。そこで、平成二十年度以降の整備の取り組みについてお伺いをいたします。
〇米田道路保全担当部長 平成二十年度は、国際通りでは既存の広い歩道を活用し、また東八道路では車線構成を見直して、歩道を拡幅することによりまして、自転車走行空間の整備を行います。 今後とも、既存の道路において、多様な手法を用いた自転車走行空間の整備を推進していくとともに、環状六号線や調布保谷線など、道路の新設や拡幅に合わせまして、安全で快適な自転車走行空間の整備に努めてまいります。
〇吉田委員 ありがとうございます。ぜひ今後とも積極的な整備を進めていただきたいとお願いを申し上げます。
__ そしてもう一つ、道路に関連をいたしまして、昨年の事務事業等でも、既存の道路において歩道のセミフラット化ということをぜひ進めてくださいということをお願いしました。 道路における段差や勾配の改善には、セミフラット形式が有効であって、道路の新設や拡幅に当たっては、原則的にセミフラット形式で整備を進めていただいてきた。そして、今後、高齢化が進み、高齢者がふえていくことを考えていきますと、既存の道路においてもセミフラット化を推進していくべき、こういうふうに昨年はご質問申し上げ、そして前向きに、既存の道路においても、例えば路面補修工事などに合わせたセミフラット化を進めていく、こういうような積極的なご答弁をいただいた次第であります。 そこで、平成十九年度における実績と平成二十年度の見込みについてお伺いをいたします。
〇米田道路保全担当部長 都は、路面補修工事に合わせて、段差や勾配の改善を実施しており、沿道利用など地域の状況に応じて、車道との高低差が少なく、すりつけ勾配が緩やかになるセミフラット形式の歩道を採用しております。 平成十九年度は、約五キロメートルでセミフラット化を実施いたしました。 平成二十年度は、同じく約五キロメートルで実施する予定でございます。 今後とも、沿道住民の方々の理解と協力を得て、安全で快適な歩行空間の確保に取り組んでまいります。
〇吉田委員 ありがとうございます。今、平成十九年度は約五キロメートルと。この数字、小ちゃく見えますけれども、そんなことはなくて、早速、私の近所の早稲田通りでも、非常に段差のあるところを、セミフラットで路面改修に合わせて直していただきました。それまで、つえの方、いつも散歩している方が、坂のところでずっと進まなくなるのが、直していただいてから、普通に歩いて進んでいただけるようになったり、あるいは車いすの方も普通に進んでいただける様子を見て、大変安心して、都の早速の前向きなご対応に感謝をしているところであります。 キロメートル数でいくと、そんなに感じないかもしれませんが、事業効果というか、非常に高いことでございまして、引き続き本当に頑張っていただきたいな、このようにお願いを申し上げます。
__ 最後に、踏切対策、私からも連続立体交差事業についてお伺いをいたします。 東京都は、鉄道立体化の検討対象二十区間の中から、本年五月に新規着工準備箇所として採択された西武新宿線の中井駅から野方駅間など二区間を含む七区間を、事業候補区間に選定していただきました。 私は、本年三月の環境・建設委員会でも表明いたしましたが、連続立体交差事業、本当に、交通渋滞や地域分断の解消に資する効果の高い事業であって、積極的に取り組んでいただく必要がある、このように考えております。 この西武新宿線中井駅から野方駅間の連立事業の現在の取り組み状況についてお伺いをいたします。
〇藤森道路計画担当部長 西武新宿線中井駅から野方駅間の連続立体交差事業につきましては、現在、構造形式や施工方法などの検討を行っており、国との比較設計協議を始めるところでございます。 今後、この協議を着実に進めるとともに、道路特定財源がたとえ一般財源化されようとも、事業に必要な安定的な財源の確保に努めながら、事業化に向けて取り組んでまいります。
〇吉田委員 本当に大切な事業でございますから、私どもとしても、一生懸命に財源確保にはご協力を申し上げたいと思います。 そして、高橋理事からもご質問がありましたけれども、本当に、西武新宿線全線、問題のあかずの踏切のオンパレードという路線でございまして、今申し上げた中井−野方間の隣にございます野方から井荻間も、それからそこから先も、事業候補区間の一つに選定されております。 一刻も早く新規着工準備採択されるように検討を進めていただきますように、改めてお願いを申し上げて、私からの質問を終えさせていただきます。
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